お茶を出すと根本はそれを一気に飲み干した。 だいぶ落ち着いたようだ。 「…もうすぐ社長来ますので」 護はチラッと時計を見る。 15時45分。 もうすぐ依頼人が来る頃だ。 根本は大きなため息をついて、頭を抱え込んでいる。 「祐司、とりあえず依頼人来たら、話を聞いておいてくれるか?」 「はい」 祐司はひとり別室を出た。 ひととおりの流れはだいたい把握している。 少し緊張しながら依頼人を待った。