「私も、好き……だから。 だから、気にしないなんて、無理……です」 言っていて恥ずかしくなった私は手で顔を隠しながらしゃがみ込む。 うあー、絶対に顔真っ赤だ……。 葉山君が口を開くまでの間が、凄く長く感じる。 「ふ~ん」 その声が耳に届いたと同時に、キュッという上履きで廊下を歩く音が響く。 葉山君が近付いてきてる……。 「なら俺ら、両想いなんだな」 そう言った声色は、気のせいか詰まらなそうに聞こえる。 不安になって顔を上げれば、そこには今までで一番の笑顔で笑っているキミが居た。