「今は俺の事より、自分の事を気にかけろって!」 そう言うと同時に保健室に着いたようで、葉山君は私に向けていた視線を前に戻した。 「失礼しまーす!」 「葉山? またなのアンタは……」 中には女の先生がいた。 「今日は俺じゃなくてさ。 とりあえず、ベッド借りるね」 葉山君は先生に一言告げるだけで勝手にベッドを使う。 ……葉山君って先生に敬語使ってないんだね。 「ほら、横になってろって」 「うん……。 ありがとう、葉山君」 葉山君は私がお礼を言うと、また笑ってくれた。