柔らかい君


「望?」

声のした方を向くと晴汰が立っていた。

「晴汰…何その上着」

ボタン全部取れてるし
名札もない。

「あー…取られた!」

「アハハハ、ボロボロじゃん
てか、相変わらずモテるね?」

晴汰は照れたように笑ってもともとあたしの机だった場所に座った。

変なの…
お互いが違う机に座ってる…


あたしはさっきの落書きを隠すように
前かがみに座った。


「晴汰の第二ボタンくらいもらおうと思ったけど…残念だなー」

「そーいうと思ったよ
ほら、どっち?」

晴汰がパッと手を開くとそこには名札とボタンがあった。

「え、もしかして…第二ボタン残しといてくれたの?」