チョコレイトホリック。


でもそんなのは最初だけで、理想と現実のギャップが私を苦しめた。

私は好きだから顔をみたいって声を聞きたいって思ってたし。
メールだってして欲しい、デートだってしてみたかった。


でも、お母さんが厳しくて根が真面目な恭弥には恋愛なんて縁遠いものだったみたいで。
私の気持ちばっかり先走ってた。

恭弥の何もしてくれないことに不安しか感じられなくて。
他のカップルの話を聞いては、羨ましくて。

恭弥と付き合えて幸せなはずなのに、ずっと苦しかった。

でも好きだったから。
他の人と付き合おうとは思えなかった。
だから告白も断っていた。





けど、流石に好きって気持ちだけで3年は頑張れなかった。
中学最後の夏休みに私は恭弥と別れた。

もう苦しさから解放されたかった。
付き合ってるのに一人なのは寂しかった。



それからの私は荒れていて。
告白してくれた人と付き合っては別れるって、最低な恋愛を繰り返してた。

でも、始めてキスされたときに涙が止まらなかったんだ。
好きでもない人にどうしてキスなんてされてるの?って。

抱きしめられたときも、押し倒されたときも。
全部“違う”って思ってた。

私が欲しいのはコレじゃないって。

恭弥だけなんだって。

別れて余計に恭弥が好きだって自覚させられた。



気付いたときには後戻りなんてできなかった。

今更、恭弥に好きだなんて言えるわけがなくて。


そにうちに恭弥は地元の公立に。
私は涼ちゃんを追いかけて私立に進学が決まっていた。