遠くから涼ちゃんの声が聞こえた。
苦しいよ。
聞きたくない声が聞こえるの。
助けて。
助けて。
思い出したくない。
ぎゅうっと気管が締め付けられる。
息ができないの。
助けて、
助けて、
助けて!!!
「遥!!」
バチっと目が覚める。
目の前には涼ちゃん。
と、いつもどうりの保健室。
くらりとして、思わず涼ちゃんの制服をつかんだ。
「涼……ちゃん」
「どーした?」
「怖い夢、みた」
「うん」
「恭弥の夢」
「……」
「も、大丈夫だと思ったのに……」
「遥……」
「恭弥なんか嫌い。……、嫌いだよ。大嫌い!!!!」
胸が苦しくて。
苦しくて、苦しくて。
涙が止まらなくなった。
「遥、もういいから。恭弥の話はやめよう。お前が辛いだけだ」
涼ちゃんはそういって私の頭を撫でる。
「も……嫌いなのに。……、忘れ……たのに」
「もういいよ」
「……自分のことが……嫌い……だよ。まだ……、思いだす。……自分が……嫌……だ」
「わかったから、自分を責めんな」
「……自分から、もう要らないって……決めたのに。……、もう好きじゃない……はず……なのに」
涙が止まらないのはどうしてなのかな?
