ノートをめくっていると、目当ての連絡先を見つけた。

【娘・椎名 麻耶
  携帯電話 ○△○ー□□○△ー○○□□ 】

私はすぐに電話番号をメモし、廊下の電話まで、駆けていった。

そう。母に直接訊くために。

……どうして私を捨てたのか。


電話の事で頭がいっぱいだった私は気付いていなかった。
………もうすぐおばあちゃんが帰ってくるということに。