〜♪



「あ、メール。って尚からだ!」


授業中にメールしてきたことに驚いてつい大きい声が出た。
尚ってちょっとヤンチャっぽいのかな?



『授業なう〜。俺らのクラス歴史してるよ。明日美のクラス何してるの?』





ごくごく普通のメール。
でも私授業中じゃないしなぁ…


『訳ありで足捻って保健室にいるよ
だから授業受けてないっ。』





送信ボタンを押そうとしたら、琢磨がヒョイっと顔を出した。
顔…近い。ほっぺた当たりそうだよ。


「あー、尚か。部活一緒だぜ
なんなの、お前尚と付き合ってるの?それとも片想い?」





「違う!!尚と付き合ってない!片想いも違う!他に好きな人います!!!」


あ、言っちゃった。
しかも本人に…琢磨に言っちゃった。

どうしよ。


「おー、そか。俺も同じだわ」





そう言って保健室からスタスタと出て行った。
…まぁ、高校生にもなって恋の一つや二つはしてるか。そりゃそーだよね。

あーあ、なんで私琢磨を好きになっちゃったのかな。




優しい人なんてこの世にいくらでもいるのに。どうしても琢磨じゃない理由とかあるのかな?


その考えに矛盾して心は傷ついて目から一筋の水が流れた。






「はは…。もうバカだなぁー私」




辛いだけの恋とはさよなら。だよね