「中瀬、森川。
お前ら今日日直だろ?職員室までノート運べよな〜」
昼休みがもうすぐ終わろうとして
私がずっと尚とメールをしている時に、クラスの男子から急に言われ
今日日直だった事を思い出した。
こんな大量のノート…2人で運んでくれないよね。
琢磨は私と喋りたくなさそうだし。
今だって知らぷりだし。
もぉー。腹立つなぁ!!
それなら根性で1人で持ってみせるし!!
「明日美?私手伝おうか?」
「いい!大丈夫……っ、ひゃっ!」
あまりの重さにヨロめいて教室を出てすぐに足を捻って転けてしまった。
皆見てるし…恥ずかしい…。
幸いノートを強く抱えていたため、
落ちたノートは10冊もないぐらい。
「…ったく。どんくっせーなー、昔っから」
そう言ってノートを拾って
私が抱えていたノートを半分スルリと持ち上げた…。
「琢磨…っ、ありが…と…」
挨拶以外で話したのは何年振りかな。
今にも泣きたいぐらい嬉しい。
「これ運んだら保健室行くぞ。どーせ足痛めたんだろ」
何でも知ってて皆が気づかない所もすぐ気づく琢磨がいつも好きだった。
お互い知らない事はないって言うぐらい。
またこーやって琢磨は私を泣かせる。
泣かせくん。
私のこの片想いはどこに行けばいいのかな………

