別冊 当て馬ならし

あたしは、いつまで子供なんだろう。

みんな先に進むのに・・・
あたしだけ、立ち止まってる・・・
あたしは、王女なのに、
何してるんだろう。

一日が終わって・・・
用意された客室に入る

お父さんとこの国の王はまだ
ゆっくり酒を酌み交わしているらしい。

そこに、セルヴァンも
加わっているみたい・・・

あたしには、
ちっとも構ってくれないのに・・・

やっと久しぶりに会ったのに・・・
なんで、彼はあたしと一緒に
いてくれないの・・・

あたしが王女だから?

・・・王女じゃなかったら・・・

セルヴァンはずっと一緒に
居てくれるんだろうか・・・・

そんな馬鹿な考えが頭をよぎった・・・
よぎっただけなのに・・・
胸に大きな傷跡を残していく
その考えに、
涙がポロポロこぼれ出す・・・

「せるヴぇ・・・・・うぇぇん・・・」
声を殺して名前をよんだら
・・・それもう鳴き声になった。