別冊 当て馬ならし

馬車内から移動中の外を見れば、
兵士たちと楽しそうに会話している
セルヴァンをみた。

なんだか
仲間外れになったみたいで・・・
口が尖がる・・・

訪問先に着たら
それからは、セルヴァンは
父の武器の調整役なので
護衛はいつもの兵士たちだった。

・・・なんでお父さんばかり・・・

そんな風に拗ねていても
時間は過ぎていく。
公務は公務としてきちんと
こなさなければいけない。

そんななか、セルヴァンは

・・・・すごかった・・・・

いつもあたしには
がらっぱちな下町口調なのに、
お父さんに武器を調整し
他国の人々に対応する彼は、
鍛冶屋という立場をわきまえた上で、
その説明をしっかり敬語でしていた。