別冊 当て馬ならし

ベッドに私を静かに置くラルの息が
・・・・熱い・・・・

私の唇は彼の首筋に脈打つ
血の流れが速くなっているのを感じる・・・

ゆっくりと離れて見つめ合う・・・
眼鏡の奥に深く青く揺れる瞳
吸いこまれる様に唇は重なる・・・
熱い吐息が絡みあい、
今までにないほど激しく
ラルの舌が私を翻弄する。

私も答えて深くなるそれに、
小さく歓喜の声が混じる。
甘い疼きが体中を駆け巡る・・・
これから起こる事に期待して
「ラル」
彼の名を呼ぶ・・
のに・・・彼は急に体を起こした。

途端に冷たい空気に触れる唇に
私は不安になり・・・
一緒に起き上がる
するとちょっと眩暈がして、
体が傾ぐ
それをラルはすっと受け止めて
優しく抱きしめた。