朝目が覚めて、すぐに携帯をチェックした。
すると、メールが一件入っていた。
澤村だ、とすぐに思い浮かんで、ウキウキしながらメールを開いた。
でも、それは澤村からのメールなんかじゃなくて、同じクラスの田沢からだった。
それを見て、文章も読む気になれず、すぐに携帯を閉じた。
――もしかしたら、忙しくてメールができなかったのかも。
それか親に携帯取られてた、とか、遊んでたとか。疲れて家に帰ったらすぐに寝ちゃったとか。
もしかしたら携帯が壊れちゃったのかも。
きっと学校でまた声かけてくれるよね?
そのときに理由教えてくれるだろうし。
もし話せなくても、今日はメールくるはず!
そう、自分に言い聞かせて、家を出た。
「おはよー」
「もー、アヤ遅い!」
家の前にはもう柚奈がいて、あたしを待っていた。
「ごめんごめん。」
「とにかく早く行こ!今日日直なんだよ〜…」
「まじ?もう間に合わないんじゃん?」
「は!やばっ!早く行こ!間に合わなかったらアヤのせいだからね!」
「はあ〜!?なんでそうなるんだよ」
「とにかく行こ!」
「はいはい」
学校まで走っていくハメになったが、結局間に合わなかった。
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