「アヤ!」
遠くなのか近くなのかわからないとこから、柚奈の声が聞こえた。
―今日メールすっから―
「澤村と仲良さそうに話してたじゃん!」
澤村は別にあたしのこと好きじゃないのに…そんなこと言われたら期待しちゃうじゃない…
「いつからあんなに仲良くなったの!?」
期待しちゃうよ…
「ちょっと、アヤ!?聞いてる?」
「えっ!?あ、あぁ、ごめん…ボーっとしてた…」
「で!いつからあんなに澤村と仲良くなったの!?」
「…え、別に仲良くないよ?」
「うそー!だってあんなに仲良さそうに喋ってたじゃんっ!」
「いや別に…まあ、いいから帰ろ!」
「ごまかしたな!まあ、いいや。帰ろっ」
ごまかした訳じゃなかったけど、ただ澤村からのメールが楽しみで、すぐに帰りたかった。
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