チャイムのあと、担任がすぐに教室に入ってきた。
玲を見て、驚いたようだった。
案の定玲は呼び出しをくらっていた。
10分程のホームルームが終わり、休み時間になった。
「アヤ、おはよ」
学校ではいつも一緒にいる有美が声をかけてきた。
「おはよー」
しばらく昨日のテレビの話で盛り上がっていると、有美が思い出したように口を開いた。
「そういえばアヤさ、昨日澤村と一緒にいたでしょ?」
「…え、あ、うん…なんで知ってんの?」
「昨日部活帰りに丁度見たんだ〜」
「あ、そっか。昨日バレー部あったもんね」
「うん。てかさ、めっちゃ仲良さそうに喋ってたじゃん」
ニヤニヤしながら言う顔を見る限り、有美は何か勘違いしているようだ。
「…別にそんなんじゃないよ」
どうせ有美は、付き合ってるのか、とか聞いてくるだろう。
面倒なので、聞かれる前に答えてやった。
「え〜ほんとにぃ?付き合ってんじゃないの〜?」
「はぁ〜!?付き合ってないから!」
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