「アヤっおはよー!あ、菜波もおはよー!」
校門のところでたまたま会って、菜波と一緒に教室がある3階の階段を上がり終えたところで、玲が声をかけてきた。
「…玲、なんでいるの?」
玲が学校にきたのはおそらく2ヶ月ぶりで、こんな言葉がでた。
「信が学校来いってうるさいからさ…」
その言葉を聞いて、菜波を横目でみる。
「そうなんだ!じゃあこれからもちゃんと来いよ!」
吹っ切れたというような明るい表情で、玲に接していた。
その光景に、ホッとした。
「そうだよ、ちゃんと来いよ!」
「……気が向いたらね」
「ちゃんと来いよばか!」
「ばかとか言うな!!」
「中浦だって来いって言ってんだからさ!」
「そうだよ玲!」
「えー…でもだるいじゃん…」
「中浦は玲と学校でも会いたいんだよ!」
「そうだよ!来てやれよ!」
「え…そう、なのかな?」
「そうだよ!」
菜波も普通に笑えていたし、玲も中浦のことで顔を少し赤くしたり、嬉しそうに話していた。
3人で笑っていると、本鈴が鳴り、あたしと玲は4組、菜波は2組の教室に走って行った。
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