土曜日の駅のホーム

「またね」
幸せそうなカップル

「ありがとう」
別れを惜しむ2人

「元気でね」
涙ぐむ2人


色んなドラマと色んな歴てる

少しだけ悲しい音楽を
聞きながら
少しだけ周りの景色を
見てみる

一人になれてきたあたしは
強くなってしまったのかな?
一人に落ち着きを感じてきたあたしは
寂しい大人になってしまったのかな?

仕事に生活に追われる毎日に
恋をすることも
愛されることも
いつの間にか
忘れてしまっていた


一人で過ごすイベントも
返事のない「ただいま」も
なんとなくそれなりに
過ごせてきた
なりたくなかったつまらない大人に
なりたくなかった寂しい大人に
いつの間にか
染まっていたんだ


「〇×駅~」
最寄りの改札抜けて
見上げた夜空は
無数の星屑に
涙が溢れた


消せない昔の傷に
チクリとしみるようだった。


土曜日の駅のホーム
あたしもこの景色に
溶け込めているだろうか


「~~♪」

耳から聞こえる音楽が
あたしの背中を押してくれたような気がした。