忘れたい

忘れたくない

いつもそんなジレンマに襲われた

そんな月日だった


出会ったのも

突然で

付き合ったのも

突然で


そんな突然の恋に

あたし毎日うきうきしてた


びっくりするくらい

あなた色にはまって

驚かれるくらい

よく笑うようになったんだよ


あなたがいたから

それは全て自然に出てきたの


いつからだろう

隣にいるのに

惨めな気持ちで

孤独感で涙が止まらなかった


いつもより、少しだけ

大人びたワンピース着てたのに

あなたは鼻先で笑って

行き交う他の人を見てたね


そんな意地悪な笑顔すら

大好きだった


あたしはあなたに魅了されてた

でも

あたしはこの夜空を見て

思い出す


あなたがいった

「他の人を見ないでね」は

あたしが一番あなたに言いたかった言葉で

あたしが一番あなたに言えなかった言葉だった。



寂しくないふりしてた

寂しいふりしたら惨めに思うから
泣かないふりしてた

泣いたらあなたに会いたくなるから


久しぶりにポカポカ晴れた休日

家族で出かける笑い声や

楽しそうに笑う子供の声や

穏やかに聞こえる隣のうちの掃除機の音も


全てはあたしが手に入れられなかったことで

少しだけ悔しくて

少しだけ寂しくて

ベッドに潜り込む


そんな休日


思い出すのは

いつもあなたのことだった