「昔?」
「うん。私の近所って男子ばっかだからさ・・・」
 
ー幼稚園にてー
このころから女子は面倒くさいと思っていたのかも。大人数の女子軍団といるのが苦手で、いつも男子とばっか一緒にいた。その方が気が楽だったから。だって女子はなにかと面倒じゃん?
そのころ流行ってた家族ごっこ。クラスの女子は大人数で行ってた。私はそれに入りたくって、「入れてー」と女子軍団のボス的な真麻(まあさ)と有希(ゆき)に言った。でもその条件として二人から「入るのはいいけど、この家族としか仲良くしちゃだめだからね。他のところ行っちゃだめだよ。」そう言われた。
なにそのルール。よく皆耐えられるね。そうおもったね。でも、家族ごっこには入りたかったから、
「いいよ、分かった。」
そういって仲間に入れてもらった。でも、やっぱり女子だらけの軍団は息苦しくて辛かった。他のところに行っちゃだめと言われたけど、家族ごっこから抜け出して男子とよく一緒にいた。そして戻ってくるとすでにそこには私の居場所ではなくなっていた。皆が美香ちゃんって何役だっけ?みたいな顔でこっちを見る。
だから、女子軍団は嫌。もう少し心が広い女子はいないのかな?
こんな私と仲良くしてくれていたのは親友、中島蘭だった。
蘭はきじ組。あっ、私はかなりや組できじ組の隣。だからいつでも一緒っていうわけにはいかなかったけど、休み時間になるといつも一緒にいた。
そんな幼稚園生活にも卒園というものがある。他の皆は小学校が分かれちゃう子もいて悲しむ子が沢山いた。でも、私は小学校も蘭と一緒だったから悲しい思いはしなかった。

ー小学校にてー
1~3までは幼稚園のときの私と同じ。変わったのは4年ぐらいかな・・・。
初めて「この人だ!」と思える好きな人ができた。それは佐藤裕人(ひろと)だった。女子は恋をする変わるって本当だったんだね。雑誌を読むようになったり、女の子らしくしようと毎日スカートを履いたり。
5年ではもう仲がいい人は増え、ようやく学校が楽しいと思えるようになった。
でもまあ、好きだった佐藤には6年の修学旅行の日光で告白したけど、振られちゃった。振られた後、好きな人が居なくなって悲しくなるのは辛いし嫌だから、無理やりにでもすぐに好きな人をつくるんだけど・・・。
その次の人が永遠。最初は何となくだったんだよ。一緒にいると楽しいし、ふとしたところで優しい一面も見ることもできる、そんな人でいいかなって。
6年生のときでも男子と一緒にいるのは楽で女子といるのは辛かった。いや、楽な人もいるんだけどね・・・。
まあ、色々あって小学校を卒業し、中学生になりました!
今でもやっぱり女子といるより男子といる方が楽で楽しい。女子はやっぱ面倒くさい。私には蘭が必要不可欠なのかもね。
いや、蘭だけが友達じゃないよ。他もいるけど特に仲がいいのは蘭ぐらいかなって話。
「確かに美香はさばさばしてて男子みたいだし女子とべたべた仲良くするってタイプじゃないよね。」
「そうなんだよ。しかも昔から!」
「でも、そんな美香だからこそ男子からは一緒にいやすいんじゃない?だから女子よりも男子の方が仲良くなるんじゃない?」
「友達止まりなんだけどね・・・。」
「まあまあ。」
そうなんだよ、すっごく仲が良くなってもそのまま友達止まり。恋人に進むことは無いんだよ。なんと悲しい~・・・。
ああ゛~彼氏欲しいよ!!!
「美香、バイバイ。」
「あっ、うんじゃあね。」