でも、いなくなっちゃった。
今でも、はっきりと思い出せる。

あの日のこと…。

梨乃が死んだ日のこと…。


「……とは…琴羽…!」


「あっ、なに?」


「なに、じゃないよ。
ほら、琴羽のこと誰か呼んでる。」


香鈴が前方を指差した。

そこには、椎乃ちゃんと、恭朶くんがいた。