そのころ、梨乃は夢を見ていた。


たくさんの、花と蝶に囲まれている。
そんなところに立っていた。


『すごく綺麗なお花。』


そんなことをつぶやきながら、花たちを堪能している。


そのとき、声が聞こえた。


『帰ってこい、梨乃。』


梨乃……?
………私の名前だ…。