彼は困っているおばあさんを見つけて声をかけていた。



ふと見せた笑顔はみんなが惹かれてしまうような、どこか憎めないものっていう感じである。



そしてそんな彼にすっかり目が釘付けになっていた。





ふと我に返り、無意識のうちに右手に握りこぶしを作っていて心の中で“よしっ”と唱え、力を入れた。



深呼吸をして、少しだけ心を落ち着かせ、小走りで彼に近づいていく。