トイレに入ると鏡を見ながら好きな人がいる、とうれしそうに言った。
私は苦笑いしかできなくて…
出原くんを見たときとは違うドキドキを感じた。
そして、私の耳元に近づいてくる愛南ちゃんの顔。
「いでっち(出原くん)が好き」
ボソッと呟くように言い放った言葉を聞き逃したくなった。
心がすごく痛くて、どうすればいいかわからなくて、ただただ苦しくて逃げ出したい気持ちでいっぱいで……
出てきそうな涙をぐっと堪えて自分の気持ちがバレないように愛南ちゃんに笑いかけた。
うまく笑えてるかな。
顔がすごく引きつっている気がしてならない。
ばれないといいな…。

