逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

「で、そのお嬢さんからは報酬として何を受け取ることになったの?
まさか現金ではないわよねえ?」

「報酬はまだ決まっていないんです。
それに原則として、依頼者から受け取る報酬は誰にも秘密なんですが・・・」

アルは”原則として”の部分を妙に強調して答えながら、
チラとセイのほうへ視線を送って見せた。

カンのいい篠塚夫人が機転を利かせる。

「まあ、セイちゃん、もう全部食べたの?美味しかったのね」

「はい、ごちそうさまでした」

「それねえ、駅前の和菓子屋さんで買ったのよ。
セイちゃん、知ってるでしょう?この前偶然会った
ハンバーガー屋さんの、お隣の和菓子屋さん。

あそこに、他にもいろいろおいしそうなお菓子があったから、
なんでもセイちゃんが好きなのを買ってらっしゃい」

半分、命令口調で言うと、夫人はバッグから財布を取り出して
千円札を二枚抜き、セイの手に無理やり握らせた。

「さ、さ、いってらっしゃい」

こういう場合、子供に拒否権はない。