「それでいいじゃないですか。彼の優しさを受け取ったのです」
本当は、それだけが涙の理由ではなかった。
自分はもう、アルに惹かれ始めている。
その気持ちが大翔への思いをふっきらせ、見送ることができる。
こんなに短い間に心変わりできる自分の薄情さと、
何も知らずに手を振って見送ってくれる大翔の気持ちが悲しいのだ。
「今日は、ひざ蹴りはカンベンしてくださいよ」
アルは優しく夏海を抱きしめた。
夏海は彼の胸にもたれて泣いた。
――でも、泣くのは今日で終わりにしよう。
「この次ヒロくんにあったら、それが本当に最後になるんですね」
「辛いでしょうが、最後は明るく見送ってあげてください」
彼女は黙ってうなずいた。
本当は、それだけが涙の理由ではなかった。
自分はもう、アルに惹かれ始めている。
その気持ちが大翔への思いをふっきらせ、見送ることができる。
こんなに短い間に心変わりできる自分の薄情さと、
何も知らずに手を振って見送ってくれる大翔の気持ちが悲しいのだ。
「今日は、ひざ蹴りはカンベンしてくださいよ」
アルは優しく夏海を抱きしめた。
夏海は彼の胸にもたれて泣いた。
――でも、泣くのは今日で終わりにしよう。
「この次ヒロくんにあったら、それが本当に最後になるんですね」
「辛いでしょうが、最後は明るく見送ってあげてください」
彼女は黙ってうなずいた。
