逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

「もう一度だけ、ヒロ君に逢いにきてもいいですか?」

「いいですとも。一週間後にお連れします」

「じゃあ、ヒロくん、また来週ね」

二人は別れのキスを交わした。

同じ皿のカレーを食べ、そのまま唇を合わせられる。
やっぱり私はヒロくんが好きだった、と彼女はあらためて思った。

夏海は大翔の腕を離れて、アルとともにバスに乗り込んだ。
ドアが閉まり、後に残った大翔が手を振る。
夏海も笑顔でそれに応える。

だが、バスが走り出すと同時に、彼女の笑顔は消えた。
代わりに、こらえていた涙がぽろぽろと溢れ出す。

「どうしました」

「ヒロくん、明るくふるまってくれて・・・辛いはずなのに」

大翔の姿がどんどん小さくなっていく。

「彼、わたしに早く新しい恋人を見つけろって言いました。
本当は、いつまでも自分のことだけを想っててくれって
言いたかったんだと思います。

でもわたし、気づかないふりをしました」