逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

「お前、早く新しい恋人を見つけろよ」

海のほうを向いたまま、わざと明るく大翔が言った。

本当は夏海と離れたくない。黒いバスには乗らず、
いつまでもこの浜辺で、二人並んで座っていたい。
だがアルに言われたように、きちんと別れを告げなければ・・・。

「俺は先にあっちに行って、おまえのこと待ってるよ。
俺のこと、忘れてもらっちゃ困るけど、
まあ時々は思い出してくれ」

「・・・ありがとう。ヒロくんのことは、絶対忘れない」

ほんの数秒、間が空いた。
彼はもっと別の言葉を期待していたのかもしれない。

夏海は話を続けた。

「わたしがあっちに行った時、ヒロくんは若いままで、
わたしはおばあちゃんになってるのかなあ」

大翔は恋人の肩を抱き寄せた。

「おばあちゃんになっても、夏海は夏海だ。俺はずっと愛している」