逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

男の唇が押し付けられた瞬間、その熱さに彼女は驚いた。

昨夜の大翔の冷たいキスとは全く違う。
熱を帯びたアルの唇は夏海の上下の唇を順にゆっくりと味わい、
彼の舌がまるで意志を持った生き物のように侵入してきた。

身体の奥深くまで反応を呼び起こしそうな口づけに、
彼女は身動き一つできず、されるがままになっていた。

――キスって、こういうものだったのね。

無意識に息を止めていた夏海は、男の唇が離れると、軽く喘いでいた。

「どうです、生きている男のキスのほうが、ずっといいでしょう?」

男のささやきに、夏海の目にうっすらと涙がにじんだ。
今までの、ただ悲しいだけの涙とは違う。

アルは夏海の体を抱き寄せると、小さな子供をあやすように、
優しく彼女の頭をなでた。

次の瞬間。

夏海が右の膝を曲げて、思い切り男の股間を蹴り上げた。