逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

「なるほど」

アルはテーブルの引き出しからメモ用紙とペンを取り出し、
夏海に渡した。

彼女は一瞬、男の左腕に光るブレスレットに目を奪われた。
パワーストーンだろうか、数種類の石が神秘的な輝きを放っている。

「ここに彼のフルネームと誕生日、もしご存知でしたら
亡くなった日付と場所も、書いてください。
あと、彼の写真があれば助かるのですが」

求められたものを彼女はすべてスラスラとメモに書くと、
カバンからスマホを取り出した。

「写真はこれです」

差し出された待ち受け画像を、アルはじっと見つめた。
日焼けした青年が、はにかんだように
ピースサインをして微笑んでいる。

「確かに、優しそうな男性ですね。では、私はこれらの情報を
手掛かりに、彼の魂を探すことにします。
おそらく見つけるのは簡単でしょうが・・・」

「なにか問題でも?」

夏海から渡されたメモ用紙に一通り目を通すと、アルは顔を上げた。

「大翔さんの話がプロポーズではなく、逆に何か悪い話だったら
どうしますか?極端な例を挙げると、
ほかに好きな子ができたから別れてくれ、
という話だったかもしれませんよ」

夏海は一瞬、言葉に詰まった。