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昼過ぎに帰宅したセイは、慎重に玄関を調べた。
たたきにも下駄箱にも、夏海の靴は見当たらない。
兄の靴は残っている、ということは家にいるのは兄一人か。
それでも念には念をいれて、わざと大きな声を出した。
「ただいまー。兄さん、いるー?」
返事はない。
キッチンをのぞくと、テーブルの上でコスモスの花が咲いていた。
花瓶の下に、メモがはさんである。
冷蔵庫にプリンがある。二つまで食ってよし。 A.
冷蔵庫の扉をあけると、見慣れないスイーツショップの
白い箱が入っている。
ふたを開けると、おいしそうなパンプキンプリンが三つ並んでいた。
――夏海さんが、おみやげに持ってきてくれたんだな。
セイは可憐なコスモスの花を見つめた。
――夕べ、二人は・・・。
