逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~



          *



昼過ぎに帰宅したセイは、慎重に玄関を調べた。
たたきにも下駄箱にも、夏海の靴は見当たらない。
兄の靴は残っている、ということは家にいるのは兄一人か。

それでも念には念をいれて、わざと大きな声を出した。

「ただいまー。兄さん、いるー?」

返事はない。
キッチンをのぞくと、テーブルの上でコスモスの花が咲いていた。
花瓶の下に、メモがはさんである。


     冷蔵庫にプリンがある。二つまで食ってよし。   A.
   

冷蔵庫の扉をあけると、見慣れないスイーツショップの
白い箱が入っている。
ふたを開けると、おいしそうなパンプキンプリンが三つ並んでいた。

――夏海さんが、おみやげに持ってきてくれたんだな。

セイは可憐なコスモスの花を見つめた。

――夕べ、二人は・・・。