逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

「やっぱり、私ではダメなんですか?子供っぽすぎるから?」

「そうではありません」

アルが夏海の左手を包み込むように握りしめた。
マラカイトのグリーンとラピスラズリのブルーが重なる。

「本当は今すぐにでも、あなたを抱きたい。
朝になっても家に帰さず、私だけのものにして、
ずっと閉じ込めておきたいぐらいだ」

そうしてほしい、と夏海は思う。

「ですが、今夜あなたは仕事の報酬として、
私と一晩を過ごしに来たのです。

私も本当に直前まで迷いましたが・・・
やはり、それはしたくない」

夏海はまた泣きそうになる。

「わたしは、それでもいいんです。アルさんが好きです」

「だったら、なおさら」

もう一度アルは彼女の体を抱きしめた。

「大切にしましょう。あなたが大翔君としてきたように、
今日からは私と一日一日を積み重ねてください。

いつかその時が来たら、あなたを抱きます。
仕事の報酬としてではなく、恋人として」

「・・・はい」

「据え膳食わぬ男の気持ちも、なかなか辛いものですよ」

アルの言葉に、彼女は思わずクスッと笑った。

――やっぱりこの人は、損ばかりしている。