逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

「好きな女性は、ウブで純粋で泣き虫で、それでもいざとなったら
男の股間を蹴り上げるような強いひと、かな」

「・・・」

「そのうえピンクのエプロンが似合う女性なら、申し分ありません」

夏海の顔が、日が差したようにぱっと明るくなる。

「本当に?」

「本当に」

嬉しさを隠しきれない彼女は、はじけるような笑顔を見せた。

「ブレスレットも似合っています。
特にマラカイトのグリーンは夏海さんにぴったりだ」

「はい、わたしもこの石が一番好きです。
アルさんのブレスレットは、天眼石と水晶は同じだけど、
これだけが違ってるんですね」

「私のは天眼石と水晶、あと一つはラピスラズリです」

アルは左腕を彼女のほうへ差し出して、自分のブレスレットを見せた。
マラカイトの代わりに、星をちりばめたような模様の
ブルーの石が使われている。

「天眼石とラピスラズリには魔除けの力が、水晶には浄化作用があります。
私が夏海さんのブレスレットにマラカイトを使ったのは、
これが『身代わり石』と呼ばれているからです」

「身代わり石?」

なんだか切ない名前だ。

「あなたの身に危険がせまったときに、砕けて知らせてくれるのです」

「そうなんですか・・・」

夏海はしげしげと美しいグリーンの石を見つめた。
砕けるようなことなんて、あってほしくない。

「万一、その石が砕けるようなことがあったら、
すぐに連絡してください」

「はい。大切にしますね」

一生、大切に持っていますね、と心の中で言い直した。