逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

だが薄いと感じたのは味噌汁だけで、他の料理はどれも標準的な、
というより教科書に忠実な味付けという印象だった。

普段は母親に料理を任せている若い女の子が、
誰かのために一生懸命作った料理、といったところか。

レシピとにらめっこしながら二時間近く
キッチンで頑張っていた夏海のうしろ姿を思い出して、
アルは笑みを漏らした。

「あの、お口に合いませんでしたか」

心配そうに夏海が彼の顔を覗き込む。

「いえ、美味しいですよ。心のこもった手料理を
作っていただいて、感謝しています」

「本当?よかった」

やっと安心した夏海の顔にも、笑みがうかんだ。