逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

 

    *


日が暮れたころ、小さなキッチンのテーブルで、
アルと夏海が向かい合っていた。

テーブルの上には二人分の夕食が用意されている。
メニューは白飯、味噌汁、ハンバーグ、ホウレンソウの卵とじ、サラダ。

――まるで家庭科の調理実習のようなメニューだな。

それがアルの正直な感想だった。

調理実習メニューは、二枚の花柄のランチョンマットの上に
それぞれきれいにセットされ、テーブルの真ん中に
コスモスの花が活けてあった。

白いワンピースの上に淡いピンク色のエプロンをつけた夏海は、
緊張した面持ちで番茶を淹れている。

――いいなあ、若い女の子が家にいるって。

いつもと違う華やかな雰囲気をしみじみと味わいながら、
アルは彼女のかいがいしい姿に見入っていた。

視線を感じて、夏海はますます緊張する。

「お口に合うかどうかわかりませんが、どうぞ」

「美味しそうですね。いただきます」

アルは目を閉じて両手を合わせ、箸をとった。
味噌汁を一口飲む。

――うすっ。

もちろん、顔には出さない。