二日前、突然、篠塚夫人からセイの携帯に電話があった。
「セイちゃん、ちょっとお願いがあるんだけど」
「はい、なんでしょう」
「あさっての土曜日、うちに泊まりに来てくれないかしら」
予想もしていなかった夫人の言葉に、セイは驚いた。
「例の遺産の件で、親戚が来るっていうんだけど、
おばあちゃんはその人たちに会いたくないのよ。
それで
『知り合いの息子さんを一晩あずかることになってるから都合が悪い』
ってウソを言ったら、
『本当に子供が来てるかどうか確かめに行く』
って言われちゃって。
だから悪いけど、土曜日の夜、うちに泊まってちょうだいな。
おばあちゃんを助けると思って。
来てくれたら、お礼にうんと美味しいレストランでご馳走するわよ。
セイちゃんの好きな甘いものも、いっぱい買ってあげる」
女性に頼られて、男として断るわけにはいかない。
そのうえ大好きなご褒美を鼻先にぶら下げられたセイは
「行きます」
と即答した。
「セイちゃん、ちょっとお願いがあるんだけど」
「はい、なんでしょう」
「あさっての土曜日、うちに泊まりに来てくれないかしら」
予想もしていなかった夫人の言葉に、セイは驚いた。
「例の遺産の件で、親戚が来るっていうんだけど、
おばあちゃんはその人たちに会いたくないのよ。
それで
『知り合いの息子さんを一晩あずかることになってるから都合が悪い』
ってウソを言ったら、
『本当に子供が来てるかどうか確かめに行く』
って言われちゃって。
だから悪いけど、土曜日の夜、うちに泊まってちょうだいな。
おばあちゃんを助けると思って。
来てくれたら、お礼にうんと美味しいレストランでご馳走するわよ。
セイちゃんの好きな甘いものも、いっぱい買ってあげる」
女性に頼られて、男として断るわけにはいかない。
そのうえ大好きなご褒美を鼻先にぶら下げられたセイは
「行きます」
と即答した。