逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

彼女の頭に、ふと単純な疑問がわいた。

「あの、ヒミコちゃんは私の家を知っているのですか?」

「彼女はなんでも知っています」

意味ありげにアルが笑う。

あなたの家も、学食での菜々子さんとの会話も――しかしこれは、
まだ言わないでおこう。
いつか切り札として使うために、とっておいたほうがいい。

間もなく二人はバス停に到着した。

標識の上で待っていたヒミコが、遅いわよ、と一声鳴いた。