逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

「な、なんだ。なぜ停まるんだ」

それでも夏海を離さない大翔が、体勢を立て直しながら運転手のほうを見た。

「カ、カラスが入って・・・」

「カラスだと?」

はっとして、夏海はアルのほうを見た。
小さくうなずいたアルは、わずかに笑みを浮かべて、
夏海と大翔の頭上のあたりをチラチラ見ている。

「トンビだなっ」

大翔も気づいて、車内を見回した。
天井やつり革、荷物を置く網棚に視線を走らせるが、どこにもヒミコの姿はない。

彼がヒミコを探すあいだに、少しずつアルが大翔との距離をつめていく。
大翔は気づかない。

「出てこい!トンビ!」