逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

「あれは、違うの。
私がヒロくんのことで泣きだしてしまって、それで彼が・・・
なぐさめてくれて・・・」

「夏海」

大翔が彼女の言葉を遮って、腕をつかんだ。

「やっぱり、俺と一緒に逝ってくれ」

「え?」

「お前が他の男と幸せになるなんて、どうしても我慢できない」

ひんやりとした死人の腕が、ものすごい力で夏海の腕を締めつける。
夏海の脚が、がたがたと震え始めた。

ちょうどその時、あちら側の車線に黒いバスが現れた。
いつものようにドアを開けて、大翔が乗るのを待っている。

「いいタイミングで来てくれたな」

大翔は夏海の腕をつかんだまま立ち上がり、
黒いバスに向かって歩き出した。

「なに?どこへ行くの?」

「あのバスに、俺と一緒に乗ってくれ」

「ええっ」