逢わせ屋~美形霊媒師に恋をして~

「よう、夏海」

「ヒロくん、元気だった?」

死人相手に元気だったかと聞くのも妙だが、
どうしてもその言葉が出てしまう。

「ああ、おかげさまで。夏海はちょっと顔色が良くなったな。
何かいいことあったのかな」

彼の言い方は、どこか意味ありげだった。
そういえば、今日は抱擁もキスもない。いつもと雰囲気が違うようだが、
三回目ともなれば大翔も落ち着いているのだろうと、夏海は思った。

二人はいつも通り、海の家のベンチに腰を下ろした。

大翔は何も言わずに、海のほうを見つめている。
いつまでも彼が黙っているので、仕方なく夏海のほうから口を開いた。

「ヒロくん、今までありがとうね」

「うん?」

この日初めて、大翔が夏海に笑顔を向けた。
だが、その笑顔もどこかぎこちなく見える。