もう、臨月となった妊婦の私。予定日まで一週間となった。


  お腹も、周りから見ても一目でわかるほどの大きくなって。


 今では、双子の可能性まで出てきたらしい。
 


 今は実家で翔と両親と4人で暮らしている。いろいろ両親にも支えてもらっていて。



 「う゛うううううううう」


 「紗綾?少し早いけど...陣痛かな?」


  お母さんが心配して、皿洗いも中途半端なままやってきた。

 今まで体験したことのないような痛み。これが、『陣痛』?


 「あれ?痛くなくなった...」


 さっきの痛みが嘘のように消えて。

 
 「陣痛ね。また痛くなったら言って。」

  
  そういって、キッチンへ戻っていった。


 「ちょ!おかあさーーーん....」


  一人になり、することもなくなったのでテレビを見た。


  何十分後かにやってくる痛み。

  その度にお母さんは「10分くらいおいて痛くなったら病院に電話するわ」と言って離れていく。


  翔は仕事頑張ってるし...。私も頑張らないと、ね。