「ねぇ、お姉さん。私、早く帰りたいの。この森はどうすれば脱け出せるの?」
「・・・慌てなくても、君は帰れるよ。」
「本当に!?・・・でも、お姉さんは帰らないの?」
「・・・私は帰れないんだよ。」
「どうして?」
「・・・ここで大切な人を待っているんだ。」
「そっか・・・。」
「私はその人を1000年たっても待ち続ける・・・。」
「そんなに待たなくても、すぐに来てくれるよ!」
「そうだな・・・。」
この女性の声を聞くのはこれで最後だった。瞬きをした瞬間、私は自分のベッドの上にいたのだ。