夏の思い出


「だって、奈津って高1のわりに、どこ行ってもはしゃぎすぎだし。」


「それは、友達とどこか行った記憶なんてほぼ皆無だから……」


頭はいいんだよ!頭は!


「はいはい。あと、はやく術をかけてくれる?時間なくなっちゃうよ?」


優也がせかしてくる。なんかムカついたけど、遊ぶ時間がなくなるのは確かに嫌だから、術をかけてあげる。


二人分の料金を払い、プールに入る。


「わっ、冷たい!」


「水って、死んだときのこと思い出すからやだな……。」


「あ、ごめん。」


すっかり忘れていたけど、優也は溺死だった。


「いいよいいよ。俺も今まで忘れていたから。」


こいつ、バカか?


「平泳ぎで競争しようよ!」


優也が提案してきた。


「たまにはいいこと言うじゃん。でも、あんたは年上だし、男性だから、私より強いはず。というわけで、優也は平泳ぎだけど、私はクロールね。」


「ずるい!」


ふっ、これで勝てるはずだ。


プールのはじっこにある50mプールに二人で入る。


「よぉーーい、ドン!」


結果、私は残り数mのところで抜かれてしまい、負けてしまった。


「悔しい!」


「諦めろ。俺が強かった、ただそれだけだ。」


むーかーつーくー!


二人でそのあとワイワイと遊んで帰った。