んー今日はなにをしようかな?


「海とプール、どっちがいい?」


「あ?今日もどつかいくのかよ。」


当たり前じゃないか!


毎年毎年、さみしい夏休みをおくっている私が、せっかく、友達のいる夏休みを過ごせているのだから!エンジョイしないと、もったいない!


「奈津、そんななにか言いたそうな目で見られても、なにも伝わってこないからね?」


興奮しすぎて、言葉が出なかった。


「それで、海とプール、どっちがいい?」


「どっちでもいいよ。」


なっ!それが一番困るんだよ。どっちでもいいって言われたって、迷っているから聞いているのだから、決まるわけないじゃん。


「じゃあ、ジャンケンして、私が勝ったらプール、あんたが勝ったら海ね。」


『ジャンケン、ポン!』


私がグー。優也はチョキ。


「プールに決定だね。」


それでは、

「ワープ!」


「お前はなんの魔法を使ってるんだよ⁉︎」


グルグルグルグル………


「ふう、やっとついた。今回はちょっと遠かったな。」


隣をみてみたら、優也が目を回していた。


「おーい、おきろー。おいて行っちゃうぞー?」


「……奈津は、何個、魔法を、使えるわけ?」


あーそう見えるか……確かに周りからみたら、私が言ってる言葉も違うし、違うことをやってるように見えるか……


「応用してるだけだよ。移動系と、攻撃系と防御系と物質をいじる系。どれもそれぞれ一つずつしかなくて、それを組み合わせたり、応用したりで使っているだけ。」


優也が感心した様子で、こっちを見てくる。


「バカと天才は紙一重ってことか。」

「ひどっ!」