「よろしく。じゃあ、術をかけるか。よし、いくよ。」


小さく呪文を唱える。


優也の体が実体化したのを確認して話しかける。

「何か食べたいものある?」


「特にないよ。」


「じゃあ、朝はご飯派?それともパン派?」


私はパン派だけど、ご飯も一応炊いてある。


「じゃあパンで。」


「オーケー」


パンを焼いて、ジャムと一緒に机に出す。


二人とも食べ終わり、ゲームセンターが開く時間まで家でゴロゴロする。


十時になったので、家を出て、近くのゲームセンターに入った。


「うわ、うるさっ!」


「ははっ、ゲームセンターだからな。」


入った途端にごちゃごちゃした音が耳に入ってきて、私は思わず耳を塞いでしまった。そのせいで、優也の声も聞こえにくくなる。でも、笑われているのはわかる。


「笑わないでよ!」


「いや、本当に初めてなんだな。」


「そうだよ!なにが悪い!」


「ごめんごめん。で、何したいんだ?」


「えっとね、プリクラは撮りたい!」


「いいよ。」


私たちは、プリクラの機械がたくさん置いてあるところへ行った。


「これ?」


「うん。」


機械の中に入ると、お金を入れろと言われたので、入れた。


何枚か写真を撮り、お絵かきをする。


出来上がった写真を見てみたら、目が大きくなっていて、びっくりした。


「うわ、優也、きもっ!」


「ひどっ!」


他のゲームも何個かやって、家へ帰った。


「いつの間にか、財布が軽くなってる………。」


「そりゃ、お前、あんだけクレーンゲームやったらなくなるよ。」


「は?あれは詐欺でしょ!絶対に取れないようになってんじゃん!」


「ゲームセンターはそれで儲けているからな。」


「ゔーーもう!」


そんな感じで六日目は終わった。