「レオみたいな餓鬼には、まず、基礎授業が必要だな。」
「は…?」
勉強不足だろお前?と俺の胸ぐらを掴むアーロン。
「何を感情的になっているのか、詳細はわからん。察する事はできるが、御前が今何をすべきか、自分で判断できないのか?歳はいくつだ、御前。」
「…14だッ!」
俺の額に、アーロンの額がくっつく。
「いいか、道徳を知れ。御前は周りの事を考えているようで、自分のことしか考えて居ない。かと思えば、自分の事も考えられていない。誰かに教えてもらわんとできないのか?」
「俺はっ…!」
「そんなに死に急いでどうするんだ。現状維持しろ。此処は何処だ?ベッドのある部屋だろ?何をすべきか、何故俺らが此処につれてこられたか解るか?充分に身体を休めるためだ。」
そうだ…。俺は、忘れてた。
先の事を見過ぎて、今を失っていた。
「…、あぁ、すまなかった……。恥ずかしいとこ、見せた…。」
「やっぱり、レオ、いつもの君じゃないよ、寝た方が正しい判断だ。きっと。」
ルイが俺とアーロンの間に入る。
俺はベッドに腰掛け、また身体を倒す。
「…、整理だ…。」
ビクッとイリヤが反応する。
「違う!!!違うぞレオ!!!」
「ッ!?」
イリヤがいきなり俺に飛び乗る。
な、なんだ…!?
