――…
「す、っげ人……。」
いつの間にかあれから夜が明け、もう太陽が沈みかけている。
声を震わせなが辺りを見渡す。
高いレンガの塀で覆われる草原へついた俺ら。
目の前にはバカでかい建物。
こりゃもう城っつった方が近い…。
「俺らみたいに制服を着ていない奴はみんなお前らと同じだ。」
特訓兵…?か?
いや、それにもまだ足していない。
これだけの人が、俺たちと同じ目的で…。
「第一次は明日だ。突破したら、また会おう。」
「第一次って、ちょ、小隊っ…。」
「レオ。」
ルイが俺の肩を叩く。
「身体を、休めよう。僕もミナトも、くたくただ。部屋鍵を借りよう。」
「あ、あぁ…。」
自分の顔を肩手で覆い、見たこともねえ人ごみに紛れて、俺らは城の中へと入って行った。
