この日の深夜、思った通りにスプリットが街を進撃してきた。
空から降る火の玉で、街は赤く燃え上がる。
劈く悲鳴で人々の耳は覆われた。
とにかく遠い街へと避難するダス・ハザールの人たちは、船に乗り込んだ。
満員で、子供老夫婦を優先する船。
街に残される人が泣き叫ぶ。
私は何も言わず、ただ昼間であった青年を思い出す。
あのままくれた、あの四角いスプリット情報の機会。
それをジッと見詰めて、ミヤビさんを想う。
赤い点がどんどんと減っていく。
ミヤビさんが、ミヤビさんがスプリットを全滅させてくれる。
そう思いながら、ただただ機会を見詰めるだけ。
兵士の勝利を願う。
ガタール民族を恨む人がいるのなら、私はその上を行こう。
恨む恨まないじゃない。
誰が何を言おうと、無関心のままスプリットを殺そう。
ミヤビさんや兵士たちについで、
スプリット法を封印させたい。
それを知るには、やはり兵士になるんだ。
生死の特訓、そういっていた。
「…できる。」
