頭がハテナの私の頭を、兵士さんは優しく撫でる。
腕時計を見て、時間を確認してから、兵士さんは私の手を引いた。
「兵士を知りたいか?」
「う、うん!」
興味を示す私は、つい頷いてしまう。
そのまま、草原につれていかれた私は、その場で腰を下ろす。
兵士さんも頭のバンダナをとり、その場に寝っ転がる。
くもり空が、私の視界を覆う。
「俺らは3年、スプリットと戦うために、スプリットを絶滅させるために、生死の特訓をしてきた。もちろん実際にスプリットとも対面している。」
「スプリットってやっぱり身体透けているの?」
「あぁ。顔はハッキリ見える。アイツらの弱点は口の中に在ってな、口角を強く引き裂かないと殺せないんだ。」
「どうやって裂いてるの?」
兵士さんは腰にぶらさげていたボトルの中から、針を一本出してくれた。
