「まず、俺らの組織、空戦隊の事について話そう。」
チラッと小隊がポニー女…、アニィを見る。
アニィはゆっくりと頷き、俺の目をジッと見詰め、口を開く。
「私達空戦隊は、みんな同じ人種の血が流れているの。ガタール民、聞いた事ないかなぁ。不思議な力を持っている民族なんだけれど、そのガタール民から選ばれた戦士が私達。」
「戦士?何故そんな空戦隊が組まれたの?」
ミナトが身体を前に出して問い詰める。
「私達が呼ぶスプリット…、あの透明な生物、見たでしょ?」
コクン、と頷く。
「あいつらの正体は、よくわかっていないのだけど、強い憎しみ、といのか…、強い感情…というのか、人間に対する反感をもった動物、または人間が生み出した、いわゆる、ドッペルゲンガーみたいなものかしら。あそこには人間の顔をしたスプリットしかいなかったけれど、世界には透明な動物が人間を襲う件があったのよ。」
「あれは、他の国でも起きてたのか…?」
強い憎しみ、感情って、そんなの人間だれしも持つものじゃないか。
俺だって、ミナトだってルイだって、
この世界には不満だらけだ…。
