額の汗を拭い、とにかく俺は学ランを着てドアを開ける。 俺んちは母子家庭で、母ちゃんと二人暮らしだ。 家ももちろん小さい。部屋もドアをあけりゃすぐ居間だ。 「いつもゴメンねぇ。」 「…いえ。レオは私がいなきゃ何もできないから。」 俺は靴を履き、ミナトの腕を引っ張る。 「行くぞ。」